子ども間でよく見られる相続トラブルとは?対処法も併せて解説
親が亡くなって相続が発生した際に、遺産の分け方をめぐって子ども間で深刻な対立に発展してしまうケースは珍しくありません。
本記事では、子ども間でよく見られる相続トラブルと、対処法について解説します。
子ども間の相続トラブル①遺言書の内容をめぐって紛争が発生する
子ども間でよく見られる相続トラブルの1つめとして、遺言書の内容をめぐる紛争が挙げられます。
遺言書によるトラブルの概要と対処法は、以下のようになります。
遺言書によって発生するトラブルの概要
被相続人が残した遺言書の内容が、特定の子どもにのみすべての財産を相続させるなどの著しく不公平なものである場合、残された他の子どもの間で不満が生じやすいです。
最終的に、遺言書の有効性を争う裁判に発展するケースも見られます。
対処法
遺言書の内容があまりに不公平な場合、法律上認められた最低限の取り分である遺留分を確保するために、遺留分侵害額請求を行うことが有効な対処法となります。
ただし、遺留分侵害額請求には相続開始および遺留分が侵害されていることを知った時から1年間という期限が定められているため、速やかに他の相続人に意思表示をしなければなりません。
裁判で遺言書の有効性を争うのであれば、遺言書を作成した時点で被相続人に遺言能力があったのかや、他の子どもからの圧力がなかったかなどが争点となります。
子ども間の相続トラブル②特定の子どもへの生前贈与をめぐって対立が生じる
特定の子どもが生前贈与を受けていた場合に生じやすいトラブルの概要と対処法は、次の通りです。
特定の子どもへの特別受益によって発生するトラブルの概要
生前に特定の子どもだけが生前贈与などの特別受益を受けていた場合、それを考慮せずに均等に遺産を分けることは、他の子どもからすれば不公平に感じられます。
特別受益を受けなかった子どもが公平な遺産分割をするために特別受益を相続財産へ加算させたいと考えるのに対して、特別受益を受けた子どもは加算を回避したいケースが多いため、子ども間で対立が生じやすいです。
対処法
特別受益をめぐる子ども間の対立を解決するためには、特別受益の持ち戻し請求を行うことが一般的です。
特別受益の持ち戻し請求とは、生前に特定の子どもが受け取った財産を相続財産のひとつとみなして計算し直す手続きです。
持ち戻し請求を進めるにあたって争点となりやすいのが、実際に生前贈与が行われた事実や正確な金額であるため、客観的な事実関係を明確にすることが不可欠となります。
子ども間の相続トラブル③特定の子どもが寄与分を請求することで対立が生じる
特定の子どもが寄与分を請求した場合に子ども間で相続トラブルが生じやすい理由と、その対処法は以下の通りです。
特定の子どもの寄与分請求によって生じるトラブルの概要
被相続人の生前に同居して献身的な介護を行った子どもや、家業を手伝って財産の維持・増加に貢献した子どもが、寄与分を主張することがあります。
貢献した側がより多くの遺産を受け取る権利があると主張しても、他の子どもは自身の遺産取得分の減少を防ぐために寄与分を否定することが多く、対立が生じやすいです。
対処法
寄与分をめぐって意見が対立した場合には、感情的な言い争いを避け、事実関係を検証することが賢明です。
当事者間での話し合いによる解決が難しい場合には、家庭裁判所への遺産分割調停の申立てを検討してください。
子ども間の相続トラブル④財産が不透明なことにより子ども間で不信感が生じる
被相続人の財産が不透明な場合に子ども間で生じる相続トラブルの概要と対処法として、次のことが考えられます。
被相続人の財産が不透明な場合に発生するトラブルの概要
被相続人の財産状況が正確に把握できていない場合や、一部の相続人が財産を管理していた場合に、子ども間で不信感が生まれることがあります。
被相続人の財産を管理していた子どもの使い込みが疑われるような事態になってしまうと、遺産分割の手続きが停滞することも少なくありません。
対処法
財産の不透明さや使い込みの疑いを解消するためには、正確な財産目録を早い段階で作成することが重要です。
遺産の全容を可視化することで、話し合いをスムーズに進めやすくなります。
特定の子どもが生前に被相続人の預貯金を無断で引き出して使い込んでいたことが判明した場合には、不当利得返還請求を行うことを検討してください。
まとめ
本記事では、子ども間でよく見られる相続トラブルと対処法について解説しました。
子ども間での相続トラブルは、遺産分割における不公平感を理由に発生することが多いです。
対処法としては、まず当事者間の話し合いを行い、解決が難しいようであれば裁判手続きに移行することが一般的です。
兄弟姉妹との相続トラブルにお困りの方は、早めに弁護士への相談をご検討ください。
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- 弁護士
- 大澤 栄一(おおさわ えいいち)
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- 経歴
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- 平成9年3月 一橋大学法学部卒業
- 平成9年10月 司法試験合格
- 平成10年4月 最高裁判所司法研修所入所
- 平成12年3月 最高裁判所司法研修所卒業
- 平成12年4月 弁護士登録、新麹町法律事務所入所
- 平成17年3月(~平成18年2月)日本弁護士連合会代議員
- 平成17年4月(~平成18年3月)東京弁護士会常議員
- 平成21年12月(~平成25年11月)東京弁護士会綱紀委員
- 平成25年4月(~平成26年3月)関東弁護士連合会理事
- 平成27年4月(~現在)関東弁護士連合会「法曹倫理教育に関する委員会」事務局長
- 平成30年4月 (~現在) 東京都弁護士協同組合総代
- 令和2年4月 (~令和3年3月) 東京弁護士会常議員
- 令和2年・3年 法政大学 臨時講師
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- 趣味
- プロ野球観戦、格闘技観戦、コンサート鑑賞
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- 学生時代
- 野球(小学校)、陸上(中学校。国立競技場での大会に参加したこともあります!)、ハンドボール(高校)、ソフトボール(大学)
事務所概要Office Overview
| 名称 | 新麹町法律事務所 |
|---|---|
| 代表者 | 大澤 栄一(おおさわ えいいち) |
| 所在地 | 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-7-4 秩父屋ビル5F |
| TEL・FAX | TEL:050-3138-2490 / FAX:03-3234-0510 |
| 対応時間 | 平日 / 10:00~17:30まで ※事前予約で時間外の対応可能 |
| 定休日 | 土・日・祝 ※事前予約で休日も対応可能 |